世界遺産イェーイ! 1号(鈴木 かの子)、世界遺産イェーイ! 2号/「 旅ブログ「世界遺産イェーイ!!」著者」

世界遺産イェーイ! 1号(鈴木 かの子)

認定級 マイスター・1級・2級

世界遺産イェーイ! 1号(鈴木 かの子) さん

認定級 1級・2級

世界遺産イェーイ! 2号 さん

旅ブログ「世界遺産イェーイ!!」著者

世界一周の経験を元に世界遺産の魅力を発信していきたいです

―― 旅ブログ「世界遺産イェーイ!」を運営している世界遺産イェーイ!の1号、2号は2008年から4年間、77カ国513件の世界遺産を巡る世界一周旅行をされました。帰国後は2人で世界遺産検定に挑戦して1級に認定、1号は2014年7月にマイスターにも認定されました。大旅行のきっかけや感想、検定を知った経緯を教えてください。

1号 私は学生時代からバックパッカーでアジアなどを旅していました。2号もちょっとずつ巻き込んで(笑)いつか世界一周を、と夢見ていたんです。きっかけは30歳になった時。この時期を逃したら無理かもと思い、思い切って共に会社を辞めて敢行することに決めました。

2号 旅のテーマを「世界遺産」にしたのは僕かな。ずっと関心を持っていました。アジア・オセアニア、中東、アフリカ・・・当初は2年で帰国する予定だったんですが、とても回りきれずに延長し、ヨーロッパ、南米と4年間旅をしました。

1号 世界遺産は「有名な観光地」だけではありません。世界遺産でなければ訪れることもなかった小さな町のフレスコ画に感動したり、観光地としては知られていない先史時代の洞窟で先史の生活に思いを馳せたり、貴重な体験をすることができました。

2号 拠点の町から何日もかかったり、行くのが大変なところもあったけど、それもかえがえのない経験ですね。

1号 検定のことは旅の当初から知っていました。検定のテキストを、その網羅性やわかりやすさから「旅のお供」にしたんです。行く前に知識や情報を調べていくと、気づきや感動が大きいですよね。またブログではできるだけ正確な情報を伝えたかったので、検定のテキストを参考にさせていただきました。

「世界遺産に“順位”をつけない主義ですが、印象的なところをと聞かれると、確実に入るのがガラパゴス諸島。ここでしか会えない生き物たちがいっぱい!」

―― 世界遺産を巡る旅は、検定受検にどんな風に活かされましたか、また今後、どのような活動をされたいですか?

1号 帰国後、検定を受けたのは、自然な流れでした。改めて、世界遺産を体系的に学びたいと思ったんです。2人で「どんな問題が出るだろう」と予測したりもしましたよ。2号は仕事の関係で挑戦できなかったんですが、私がマイスターにも合格できたのも、2号に論述の方法をアドバイスしてもらったからだと思います。

2号 またまた(笑)。1級は確かに骨がありましたが、僕らの場合、行っている、というのは大きな強みだと感じました。単に文字を暗記するのではなく、すっとアタマに入ってきますから。

1号 世界遺産を巡っていると、山奥の何もないところにある遺産でも、そこだけ保全や観光のための施設があるんです。世界遺産が「保全すべき人類の宝」と国境を越えて認識されていることを実感しました。反面、政情不安で訪問を断念した遺産もあります。保全ができなくなる危険性があることも肌身で知りました。そうしたことも含め、マイスターに挑戦したことは、とてもよかった。
1級までは知識を覚えるという“受身”の経験ですが、マイスターへの挑戦では、世界遺産の意義や保全に関することなどを自ら考え、論述という方式で表現する “主体的”な経験です。こうした経験を通じ、“発信する”ことのやりがいを改めて知りました。他の方も1級まで来たら、そこで満足せず、できれば、マイスターに挑戦していただきたいですね。

2号 帰国以来、時折、テレビや雑誌で紹介していただき、去年には、ブログを編集して書籍(『世界遺産イェーイ!! (バックパッカー夫婦が見た これがホントの世界遺産513)』扶桑社)も出版することができました。今後も、1号のマイスターとしての知識と、旅をした実感や経験を活かし、自分たちらしく、発信していきたいですね。

オーストラリアのエアーズロックにて。「周辺は、なぜかハエがいっぱい(笑)。多くの世界遺産を訪れそこの空気を感じた、というのが私たちの強みです」

サラディン城(シリア)。「何もない山奥の中に、この威容が・・・。整備もされていて、世界遺産は保全すべき財産、ということを肌で感じました」

(2014年9月)