第17回 松田 洋昌さん お笑い芸人
人生で一番勉強した!続けられたのは驚きや発見があって楽しかったから
―― 2011年12月の検定で2級に合格されました。検定に挑戦されたきっかけ、勉強方法は?
挑戦のきっかけは奥さん(女優・安藤聖さん)。彼女がイベント会社に勤めていた際、検定の試験官をしたことがあったんです。もともと旅行は大好き!でも世界遺産といえば「マチュ・ピチュ」くらいしか知らなかった(笑)。勉強を始めて、石見銀山、日光、京都、マカオなど自分が世界遺産を訪れていたことを知り、「知識があればもっと楽しめただろうなぁ」とつくづく思いましたね。
3級も2級も3~4ヶ月くらい自分なりに時間をかけて勉強しました。移動時間を利用してテキストを読み込む!コツは、台本を覚えるように声に出して読んでみることかな。興味を持ったところはネットで調べたり、過去問題を解いてヤマを張りました。学校生活を含めて、人生の中で一番勉強したかも(笑)。それは勉強が楽しかったからでしょう。「なんでこんな建物をこんなところに建てたんだろう?」とか驚きがいっぱいありました。
2級の合格に思わず「ヨシっ」と声がでました
―― 3級、2級に合格しての感想は?周囲の反応は?
2級の勉強で「世界遺産は奥が深い」と実感するようになりました。たとえば複合遺産は、自然と人間の営みの関わりを考えさせてくれるし、世界遺産が単なる観光地ではなく、意味を持ったものだということにも気づかされました。「奥深い」ということは試験も難しいということ。試験終了後3級はいけたと思ったんですが、2級の自己採点では厳しくつけたらギリギリ落ちていました(笑)。マネージャーにムリをいってスケジュールを空けてもらったので「ヤバイ!」と思いましたね。だから認定証が届いたときは「ヨシっ」と喜びました。奥さんも喜んでくれました。相方(Q太郎さん)はじめ、周りは「へぇ~」という感じ(笑)。でも後輩の芸人にもそれなりにしゃべっていたんでしょうね、TV番組で「世界遺産検定2級に合格した芸人は?」という問題が出て、答えが僕だった時は驚きました。
世界中を旅する仕事をしてみたい
―― 世界遺産の知識を活かしてやってみたい仕事は?行ってみたいと思った世界遺産は?
世界遺産の知識はネタにするより、素直に伝えた方が多くの人に興味を持ってもらえるんじゃないかと思い、ライブなどで自身が好きな姫路城のプチ雑学を披露したりしました。知識を活かして一番やってみたい仕事は、「日立 世界ふしぎ発見!」(TBS系)の初の男版「ミステリーハンター」。マジで狙っています(笑)。そして奥さんと世界中を旅する仕事が出来たら最高です。
個人的に行ってみたい世界遺産は「隊商都市ぺトラ」(ヨルダン)。岩盤にスゴイ建物があるんですよ!「なんでこんなところに?どうやって?」と、どんどん興味が湧いてきます。沖縄のグスクには行ったことがあるのですが、すごく楽しめましました。知識がなければ「沖縄=ビーチ」だったと思うから、旅の楽しみが広がったと感じています。
―― 1級への意気込みと、読者にメッセージをお願いします。
次回7月の検定で奥さんが、3級・2級併願で挑戦すると言っているのですが、僕は1級を検討中。かなり難しいらしいので、テキストを見てから次回に挑戦するかどうかを決めたいと思いますが、その難しさも1回自分で経験してみないとね。地道にゆっくりやります。
この検定は幅広い層の方が楽しく挑戦できると思います。僕が3級に挑戦した時は、隣に小学生くらいの受検生がいたから「これは落ちるわけにいかない」と思ったし、2級の時は大学生がたくさんいたから就活に役立つのかも、と考えました。実用や教養などそれぞれの目的があっていいと思うんです。芸人やタレントの中にも、挑戦者が結構いると聞いているので、できればそうした人たちと情報交換しながら僕も頑張りたいです。
(2012年3月)
プロフィール
松田 洋昌(まつだ ひろあき)さん