第18回 ツインタワー オオニシさん お笑い芸人
遺産の背景にあるドラマにはまる
―― ツインタワー・オオニシさんは2011年12月の検定で3級に合格されました。検定に挑戦されたきっかけや勉強方法を教えてください。
2011年の秋からインターネットテレビ「Ustream」で「ツインタワーの取らなしゃあない」という番組に出演しています。この番組は1年間で相方と合わせて100の資格を取る、というもの。手当たり次第に取れそうな資格をみつけてはチャレンジしているのですが、12月って、けっこう資格の受検ラッシュだったんです。何か合格できそうなものがないかと探している時に、世界遺産検定を見つけました。歴史が大好きでエジプトとか古代遺跡に興味があるし、学生時代の成績も歴史が突出して良かったので「これならいけるかも」と受検を決めました。でも過去問を見た瞬間「ムリやったかも」と思った。でももう受けることは決まっていたのでまさに「とらなしゃあない」という状況でした(笑)。
移動の時間などにテキストをとにかく読みまくりました。これが楽しかった!ひとつひとつの遺産の背景にリアルなドラマがあって、勉強というよりは本当に面白い小説本を読むような感覚でしたね。勉強方法といえばこれだけなんですけど、受検日の前日くらいに過去問に挑戦したら合格点に届かず、さすがに苦手な自然遺産とかを少し集中的にチェックしました。現時点で20個超の資格を取っていますが、この検定が一番難しかったし、真剣にやったと思います。
日本の世界遺産の魅力を再認識
―― 3級合格の感想は?世界遺産を学んで新たな発見はありましたか?
受検会場に行ってみて、若い女性が多いことにビックリ!こういう人たちと受検仲間だなんて、何か嬉しかったですね(笑)。自己採点ではギリギリだったので「落ちたらマネジャーに叱られるなぁ」と思っていた分、合格の通知が来たときはほっとしました。
新しい発見はいくつもありました。たとえば登録を抹消されている遺産があることをはじめて知って、遺産の保全について考えさせられましたし、「文化的景観」=人間と自然との相互作用 によって生み出された景観という概念も初めて知りました。僕のような関西出身の人間にとって、決して縁遠いものではない日本の世界遺産「熊野古道」が「文化的景観」であることを知り、見方が変わりました。地元(兵庫県・加古川)の近くである「姫路城」についても知らないことだらけでしたね。
目指すはマイスター!海外ロケにも行きたい
―― 得た知識を活かしてやってみたい仕事は?行ってみたい遺産は?
ネタにすることも考え中なんですが、なかなか難しい。ライブなどではちょっと知識を披露したりもしています。もちろん海外ロケのような仕事もバリバリ意識しています!海外の世界遺産はまだ行ったことがないので、仕事で行けたら最高ですよね。行ってみたいところはいろいろありますが、たとえば「ヴェネツィア」。古代の人が、湾に無数の木杭を立てて、あんなに美しい町を作ったなんて、スゴクないですか!ここに限らず、世界遺産って昔の人の思いとかが伝わってきてすごくドラマチックなんですよね。マヤ文明の遺産にも一度は行きたいし、ネルソン・マンデラ大統領が収監されていたという南アフリカの「ロベン島」にも今につながるドラマを感じます。ああ、行きたいところがいっぱい!海外ロケのオファーが、是非来てくれるとうれしいです(笑)。
―― 今後の検定受検計画と、これから受検される方、興味を感じておられる方にメッセージを。
とりあえず次回の検定で2級に挑戦します。こうなると1級、マイスターと、上を目指したいですね。まだ本格的な勉強はスタートしていないんですが、検定が終わった後もネットで世界遺産のことを調べたり、自分の中で映像を想像したりしていて、「勉強しなくちゃ」というよりも、新たな楽しみが増えたという感じです。だから受検を考えている方に、ぜひお伝えしたいのは、世界遺産の勉強は本当に楽しいものだから、楽しみながら挑戦していただきたいということ。一緒に楽しい体験をしましょう!
(2012年4月)
プロフィール
ツインタワー オオニシ さん