認定級 2級・3級
白水 宏樹 さん
旅行業
―― 世界遺産に興味を持ったきっかけは?
学生時代の屋久島旅行が世界遺産との出合い。はじめて縄文杉を見た時、自分の予想を超える大きさ、その迫力に圧倒されましたね。その後も、姫路城や日光東照宮など、国内各地の世界遺産を訪ねて歩いたんです。
また、バックパッカーで海外の世界遺産も見てまわりました。サグラダ・ファミリア、ストーンヘンジ、タージ・マハルなど、ヨーロッパを中心に40~50ヵ所を訪れたと思います。なかでも、イギリスのセントポール大聖堂での荘厳なミサの様子は、今でも鮮明に憶えています。文化や宗教が異なる海外には、日本にないものや目新しさがあります。逆に、国内には日本独自のものがありますね。
世界遺産レベルの建築や造形を目にすると、"鳥肌が立つほどの感動"を実感できます。これこそ、世界遺産の大きな魅力。そこで、世界中の世界遺産をすべて訪れたいと旅行業界をめざしたんです。実際は、企画がメインなのであまり行けていませんけど(笑)。
―― 旅行業務において、世界遺産の知識がどのように活かされていると感じていますか?
国内旅行ツアーの企画や募集、手配全般に携わっています。添乗することも年に数回はありますが、世界遺産としての"価値"や"観るポイント"などを伝えたり、普通では読み方がわからない地名や名前などを学べたりと、世界遺産で得た知識の活用度は高いと思いますね。
近年は、テレビ番組などで世界遺産が取り上げられることも多く、たくさんの人に興味を持ってもらえる環境があります。色々なメディアを通して得た情報を、実際に現地を訪れることで、観て、触れて、感じてもらいたいというのが私の想い。その一方で、世界遺産により多くの人々が訪れることで、普段明るみに出ない遺産群が抱える諸問題に対してみんなの認識が高まり、募金や保護活動を通じて危機にさらされている遺産群を一つでも将来に伝えていきたいとも思っています。だって私が退職するまで世界遺産が残っていなかったらがっかりですから(笑)