認定級 3級
宇野 慶佳 さん
淑徳高等学校 2年生
―― 淑徳高校では日本史の瀬尾宗良先生が中心となり団体受検を始めています。受検を決めた理由を教えてください。
漢字検定、英語検定、ニュース検定に挑戦してきたのですが、世界遺産検定は初めて聞く検定でした。おもしろそうだなと思って、高校2年生の秋に学校で行われた説明会に参加しました。説明会で聞いた「戦争は人の心の中に生まれるものだから、人の心の中にこそ、平和のとりでを築かなければならない」(「ユネスコ憲章」)と「世界遺産も、平和のとりでのひとつ」という言葉に感銘を受け、勉強してみたいなと思ったんです。母も賛成してくれて3級を受けることにしました。
―― 勉強方法を教えてください。
勉強期間は約2ヵ月ありました。通学途中や休み時間にテキストの重要箇所にマーカーを引いて覚えました。海外の遺産の背景となる歴史は、まだ授業で学んでいないこともたくさんありましたが、世界史が好きなので興味深かったですし、テキストには美しい写真もたくさん掲載されており、読書を楽しむような感じでした。自信はなかったのですが、学校で受検できてあまり緊張しなかったこともあり、いい結果が出ました。認定カードが届いた時は嬉しかったです。家族も喜んでくれました。
―― 世界遺産検定に挑戦してよかったと思うことはどんなことですか?今後の受検計画や夢などについて教えてください。
学ぶ前は「世界遺産」は「歴史的なもの、過去のもの」という印象をもっていました。でも世界遺産制定のきっかけともなった「ヌビアの遺跡群」のアブ・シンベル神殿を守るための国際的な活動や、紛争によって危機にさらされている遺産があることを知り「世界遺産は私たちの生きる現在にも深く関わっている」ことを知りました。たとえばニュースで伝えられる「シリアの紛争」は、遠い世界の出来事のように感じていましたが、中東にある遺産の状況に思いを馳せると、まさに、私たちが生きている世界で起こっていて、無縁ではないと思うようになりました。世界遺産の学びは「自分たちが生きていく現在と未来」を見つめなおし、考えるきっかけになったと思います。
それから世界史の授業にも出てきた遺産も結構あって「万里の長城」「パルテノン神殿」「アンコール・ワット」などはバックグラウンドを知ることができ、授業がよりわかるようになりましたし、遺産と関連づけることで国名を覚えやすくなったのもよかったです。
今後は受検勉強と両立させながら2級に挑戦したいです。世界遺産の学びを活かして、遺産を守る活動にも貢献できたらと夢見ています。
(2014年2月)