可児 達也さん/大学生

可児 達也さん

認定級 マイスター・1級・2級・3級

可児 達也 さん

明治大学 商学部 4年生

就活ではどの業界でも資格が話題になった

―― 3級からマイスターまでストレートに合格していますね。マイスターまで受検した理由は?

 旅が好きで大学入学と同時に海外一人旅を始め、今までに26カ国を旅してきました。世界遺産にも興味があり、2年の時は世界遺産検定3級の受検が必須のゼミを選択しました。その頃から旅行業界への就職も視野にいれていたので、どうせならインパクトのあるマイスターの資格を取ろうと思ったんです。

―― 受検勉強のポイントは?

 旅を始めた頃は主に名所旧跡や世界遺産などの観光地を訪れていたのですが、次第に街歩きや現地の人との交流に興味がわくようになりました。テレビのBS放送では19時から23時まで世界遺産や街歩きなど旅関連の番組があるので、それをすべて録画して見ていました。映像と音声は頭に残るので僕の場合は有効で、何より楽しく勉強できたと思っています。また高校の時に旅行地理検定の3級を、大学で2級を受検していて、その時に勉強した知識も役に立ちました。3級、2級はこれらにテキストの勉強を勉強を加えることでクリアできました。

 1級は毎日4つか5つの遺産について詳しく覚えていき、テレビ番組も繰り返して見ました。テレビを勉強時間に入れると、毎日3~4時間は勉強していました。マイスターは論文形式で、知識より考え方を問う内容なので予測しにくかったですね。実際の問題は、登録抹消の危機にある「リヴァプール海商都市」がテーマでした。リヴァプールについて特に詳しくは知らなかったのですが、ゼミで学んだ地域開発、環境問題、貧困の削減などをからめて、その中で世界遺産がどのような役割をもっているかをまとめられたと思います。

受検勉強で得た知識は、旅先で出会った人たちとコミュニケーションをとるときにも生きてきます

―― 就職活動に資格は役立ちましたか?

 はい。旅行業界は20社程受けましたが、どこの旅行会社も検定について知っていて、マイスターについてはどの会社でも「すごいねぇ」と言ってもらえました。人並み以上の知識と意欲、積極性があると評価して頂けたのだと思います。海外で働きたいという気持ちもあったので、物流や製造業もエントリーしました。あるメーカーでは「マイスターってすごいんでしょ?」と言われ、面接官がいきなり手帳の世界地図を出してきて、「ここ、何ていう国か分かる?」なんて質問も。正解を答えたら「ほお~っ!」って感じでした(笑)。

 旅行会社を含めいくつか内定を頂いたのですが、悩んだ結果、就職は生まれ故郷の岐阜の会社に決めました。営業の際に海外の話や世界遺産の話でアプローチしたり、経営者の方と接する機会もあると思うので、そんな時は「パリに行くのですか? それなら○○のレストランがお薦めですよ」そんなことが言えるキャラクターとして活躍していきたいと思っています。旅行業界を目指す人はもちろん、そうでない人でも世界遺産検定の資格があれば「自分主導の話題作り」ができ、自己アピールにつなげていくことができると思います。

(2014年3月)