認定級 3級
星 早織 さん
大学生
―― 大学受検で世界遺産検定を活かして合格したとのこと、おめでとうございます。どんな経過を辿ったのでしょうか。
AO入試で世界遺産検定を活かせる大学は立教大、東洋大など私の入った東海大以外にも色々ありますが、初めはそのこと自体を知りませんでした。中3の時たまたま世界遺産の授業を取ったのですが、その先生の旅行語りが面白くてあっという間に世界遺産好きになり、検定の事もその時教えてもらいました。その後勉強して3級に受かりましたが、受検に役立つことに気づいたのは高校になってからです。
高1くらいから観光学部に入りたいと思い、オープンキャンパスなどに行って東海大を第一志望にしました。AO受検にしたのは受検が10月に終わるからで「早く大学を決めて遊びたい!」と思ったからです(笑)
私の場合大学のAO課題発表が4月、何を書くか決めたのが6月。8月に出願して、1次が9月、2次と発表が10月でした。提出用の課題は世界遺産検定の時勉強して好きになり、当時ニュースでも取り上げられたヴェネツィアのゴミ問題に決めました。図書館で関連書籍を片っ端から読み、最終的に参考文献は10冊。参考サイトは政府・団体の公式サイトなど信頼性が高い所のみにして、正確さを重視しつつ知識と自分の意見両方を入れ、自分らしさを出せるよう心がけました。発表ではパワーポイントではなく模造紙を使い、イタリア語で挨拶したりして楽しく盛り上げました。
面接の時は試験官の先生に「世界遺産検定持ってるの?」と聞かれ、そこから怒涛の質問ラッシュ。「大学行ってもその勉強する?」「好きな世界遺産は?」「なぜ好きなの?」「他の世界遺産言えるだけ言ってみて」……。それに答えながら、その大学の受けたい授業や習いたい先生の名前を上げ、ちゃんと調べてきていて本当に入りたいんだという事をアピールしました。結局合格できましたが、かなり沢山の人が世界遺産検定を受検してきていたので本当は2級を持っていた方が有利だったと思いました。
―― 入試以外で世界遺産検定を受けて良かったことはありますか? また、これからその知識をどう活用したいですか?
知識が増えてから、他国の文化や歴史、宗教に対する興味や見方が変わった気がします。理解できることが増えたせいか、留学生の友達が大学で沢山出来ました。あと、レポートやゼミのプレゼンテーションでそのまま役に立っています。文章を書くのは苦手だけど知識でカバー!(笑)ホントやっておいて良かったです。
私は聴覚障害があり、2歳の時に人工内耳の手術をしました。だから自分にハンディキャップがあることを活かして、障害がある人が安心して来て楽しく過ごせる世界遺産観光地作りに関わりたいと思っています。次回の東京パラリンピック・オリンピックへの準備はその大きなチャンスです。様々な障害があっても旅行をあきらめないでいられる、楽しく来られる観光地作りに治安の良い先進国の日本は適していますし、宗教上の制約に配慮したハラルビジネスなどに次ぐ大きなビジネスチャンスになるとも思います。
(2015年7月 横河 麻弥子)