柴 翔太郎さん/大学生

柴 翔太郎さん

認定級 2級・3級

柴 翔太郎 さん

法政大学 国際文化学部4年

大学時代に得た世界遺産の知識や留学経験をキャリアに活かしたいです

―― 2016年4月から旅行会社に務める柴翔太郎さん。世界遺産検定は高校3年に3級、大学1年に2級を取得しました。検定に挑戦された理由と受検の感想を教えてください。

 幼い頃から海外を紹介するテレビ番組を観たり、家族で海外に出かける機会があり、海外旅行が好きになりました。特に魅了されたのが、テレビ番組などで観る世界遺産の威容や絶景。だから世界遺産を研究しているゼミがある法政大学国際文化学部を志し、推薦入試でもアピールできるよう3級を受検しました。

 法政大学入学後に2級を受検したのは、3級の時に一つひとつの遺産に歴史や文化、物語があることを知ったから。勉強するまでは世界遺産の外見に魅かれていたのですが、より深い興味を感じるようになりました。

 大学2年の時にはフランス留学をしました。欧州の世界遺産をできるだけ訪ねましたが、知識があるのとないのでは感動が全く違いました。

―― 世界遺産を研究するゼミでは、ゼミの後輩たちが団体受検する際に、柴さんが講師となって検定対策講座を実施しました。改めて柴さんが感じる世界遺産の魅力を教えてください。また社会人としての旅立ちを控え、世界遺産の学びを今後どう活かしたいですか?

 検定で学び、実際に訪れてみて、世界遺産は「架空のものじゃなく今もあって、実際に足を運べる」のがスゴイと改めて思いました。人々が暮らしながら守り続けている歴史地区が象徴するように、世界遺産は単なる遺物ではなく、現在にも繋がっている、そこが最大の魅力だと思います。

 こうした視点を深められたのは、ゼミで世界遺産が現在社会に与えた影響や、観光と功罪などを研究したからです。日本の世界遺産「富岡製糸場」が日本の近代化、現代社会に果たした役割などを学会で発表し、最優秀賞をいただいたのも忘れられない思い出です。

 受検対策講座では後輩たちに教えることが自身の知識を深めることにつながりました。2級受検を勧めたのは、勉強したあかしを残して欲しかったから。それに勉強するなら目標があったほうが楽しいですよね。もちろん就活にも役立つという狙いもありました。僕自身、就活でしっかりとした「軸」を持って仕事選び・企業選びができたのも、世界遺産の学びがあったからだと思います。

 将来は自分にしか作れないツアーを企画できるプロに、また訪れた世界遺産の多面的な魅力を伝えることができる添乗員になりたいです。

就活ではエントリーシートに「世界遺産検定2級」と書きました!僕は、旅行業界を就職するのですが、この資格は、旅行業界以外もアピールポイントになるのがいいですよね。

現在、JTBグループで働く柴さんに改めて話を聞きました。

 今は旅行商品を販売する業務についています。お客様にどういう世界遺産なのか聞かれることが多いのですが、検定で学んだ知識を活かして「この遺産にはこういう魅力があっておすすめです」という提案ができています。

 12月に1級の試験を受ける予定です。将来的にはマイスターも取って、世界遺産の講座を開けるような人材になれたらいいなと思っています。

 最近は世界遺産の本質である「保護」にも目を向けています。資源がなくなっては旅行会社として元も子もないので、保護と観光を両立できるような提案もしていきたいです。

JTBメディアリテーリング 東京本社 販売部に所属。学生時代に培った検定の知識を活かしている

(2018年5月)