認定級 1級・2級
太田 真也 さん
青山学院大学 2年
―― 1年生の12月に2級、2年生の12月に1級を取得していますが、世界遺産に興味を持ち、世界遺産検定に挑戦したきっかけを教えてください。
自分はもともと地理が大好き。高校時代は地理ばかり勉強していて、全国模試で2位になったこともあります。高校の最後の地理のテストで自由記述式の問題があって、暗記した世界のすべての国を記述したことも。人とは違う何かをしたかったんです。
大学に行く気はなかったのですが、勉強は努力しただけきちんと結果が出ることに気付き進学を決めました。大学では世界遺産愛好会に所属し、現在は僕が代表を務めています。長期の休みには国内の世界遺産を旅しているのですが、世界遺産を勉強していくと旅行の楽しさが全然違うんですよね。
世界遺産検定を知ったのは、サークルの先輩が2級を取得していたからです。もちろん現地に行くのがいちばんですが、世界遺産は地理と同じで想像で楽しむことができます。知れば知るほどおもしろくなり、2級に合格したときにはすっかり世界遺産の魅力にはまり、1級も受検することにしました。
―― 1級の感想を教えてください。
1級は本当に難しかった! 僕が受検したときは特に難しくて、試験のときも途中退席をする人はほとんどいませんでした。「よく受かったな」というのが本音です(笑)。
受検対策にいくつかヤマもはり、見事当たったのは「世界記憶遺産」。絶対に出ると思っていました。ただ「シンガポール植物園」など、新しく登録された世界遺産が出なかったのは予想外でした。出題者からしたら出したいとことだと思ったんですけどね(笑)。
―― 同世代に向けて伝えたいことはありますか。
世界を知らずに生きていくのはもったいない!特に「負の遺産」は知るべきことだし、「負の遺産」を守っていくことこそが、人類の過ちを繰り返さないことにつながっていくと思うんです。人種差別についても表面的なことしか知らなかったのですが、世界遺産を勉強したことで背景を知り、簡単な問題ではないことを痛感しました。
世界遺産はオールジャンルです。歴史や美術などたくさんのことが学べます。建築物でも自然でも今かたちあるものはみな、そこに存在している理由があり、その理由を知ることで視野が広がり、価値観も変わります。世界遺産を学んでからそれまで当たり前だと思っていた小さなことに感謝できるようになりました。みなさんにもぜひ価値観を変えて欲しいです。何より旅行が楽しくなります。見るだけではつまらない!学んでこその楽しさがあります。
―― 世界遺産の知識をどのように活かしていきたいですか。
世界遺産を学んだことで、旅行会社への就職を考えるようになりました。検定HPで旅行業界の方のインタビューを読んでモチベーションも上がりました。将来は、旅行関連の企画の仕事がしたいと思っています。そのためには世界遺産の知識は大前提。今は国内と総合の旅行業務取扱管理者の勉強をしていますが、その後、マイスターも受検するつもりです。
(2016年3月)