富岡製糸場でクリーンツーリズム体験

イベント当日の様子

2023年11月13日、「いい遺産の日」に合わせて、富岡市のご協力のもと、世界遺産・富岡製糸場でクリーンツーリズムの体験イベントを開催しました。

オーバーツーリズムなどの観光公害が世界中で課題となるなか、新たに注目を集め始めているのが、観光に清掃活動を組み合わせることで、環境に配慮した持続可能な観光を目指す「クリーンツーリズム」です。今回のイベントには全国から67名の方にご参加いただき、世界遺産アカデミーの宮澤主任研究員による講演を聴講した後、オリジナルの黄色いTシャツを着て、参加者自らの手で富岡製糸場の清掃にあたりました。

冬の到来を間近に感じさせる冷たい風が吹く一日でしたが、晴天に恵まれたなかでの作業となり、文化財を見学しながら保全活動の一翼も担える貴重な機会となりました。

国宝・西置繭所内では床やガラス、備品を清掃
屋外では落ち葉掻きや草刈りを実施

参加者の声(抜粋)

危機遺産やクラウドファンディングについてのお話が大変興味深く、かつ考えさせられる内容でした。(埼玉県・40代)
従来の観光や旅行は「消費する」スタイルが主だが、新たな観光スタイルへとつなげていき、オーバーツーリズムの緩和につなげる手法になり得るのではないかと考えさせられた。(愛媛県・40代)
宮澤先生のお話のなかで、「いい遺産の日」あたりで各世界遺産の地域で清掃・保全活動が行われているということを今回初めて知ったので、来年以降もどこかで活動に参加したいと思います。(神奈川県・30代)
宮澤主任研究員による講演会。世界遺産活動に関する基礎知識や富岡製糸場の成り立ち、遺産を残す意義と課題が語られた
地元からの参加者も多かった。富岡市在住の竹本さん(左)と松田さん(右)

1年ほど前に富岡市に引っ越してきました。世界遺産検定も受けたことはないのですが、たまたまネットで今回のイベントのことを知り、大学時代に観光政策を学んでいたこともあって、当時のことを思い出しながら参加しました。(竹本さん)
祖父母が養蚕を営んでおり、富岡製糸場も歩いて行ける身近な存在でしたが、当時は文化財としての価値はあまり意識したことがありませんでした。世界遺産検定の認定も受けており、せっかく地元に貴重な遺産があるので、この機会に関わりたいと思いました。(松田さん)
富岡製糸場自体初めてでした。そして世界遺産を掃除できるなんて普通では体験できないと思います。とても楽しかったです。(愛知県・10代)
今まで世界遺産に関心のある知り合いが居なかったので、こんなに居たんだ!と知って嬉しかったです。(東京都・20代)
ほんの短い時間の清掃活動でしたが、世界遺産のために自分が貢献できることがあるなんて、感激しました。(東京都・50代)
最後は参加者で記念撮影。和やかな雰囲気のなかでイベントは幕を閉じた

メディアでも取り上げられました!

東京新聞
≫富岡製糸場ピカピカに「クリーンツーリズム」70人参加

上毛新聞
≫11月13日は「いい遺産の日」県内外の有志が富岡製糸場(群馬・富岡市)を清掃

群馬テレビYouTube公式チャンネル
≫11月13日「いい遺産の日」富岡製糸場で観光と清掃体験

実施概要

開催日時
プログラム
2023年11月13日(月)

  • 12:30
    開場
  • 13:00
    NPO法人世界遺産アカデミー 宮澤主任研究員による講演会
  • 14:00
    富岡製糸場敷地内での清掃活動
  • 15:00
    終了・解散
開催場所
(集合場所)
富岡製糸場 西置繭所 多目的ホール
所在地:群馬県富岡市富岡1-1
※入場口を通り、西置繭所 多目的ホールに直接お越しください
※料金は西置繭所 多目的ホールでお支払いいただきます

参加特典 ・清掃活動でも着られる!オリジナルTシャツ
・学校や職場に提出できる参加証明書(ご希望者に後日PDFでご送付します)
・オリジナルクリアファイル(世界遺産アカデミー会員、または世界遺産検定認定者のみ。当日、料金お支払いの際に会員証・認定証をご提示ください)