解説
ベルベル人は古くから北アフリカ周辺に居住してきたと考えられています。「ベルベル」の呼称は、ギリシャ語の「意味のわからない言葉を話す者」を意味する「バルバロイ」に由来し、もとは古代ローマ人からの蔑称だと言われています。自称のアマズィーグは、「自由な人」や「高貴な人」という意味です。
ベルベル人は7世紀以降にイスラーム化すると、11世紀にはモロッコにムラービト朝を興し、首都であったマラケシュの街を整備していきました。マラケシュは彼らの言葉で「神の国」を意味します。モロッコ都市部の駅などでは、公用語であるアラビア語とフランス語の他に、ベルベル諸語を表記するティフィナグ文字が併記されていることもあります。