解説
ヴォーバンが発展させた築城方式の名称は、「星形要塞」です。彼の名前を取った「ヴォーバン式」や「稜堡式城郭」とも呼ばれます。元は中世のイタリアで見られた建築様式を、17世紀にヴォーバンが発展させたもので、上空から見ると城郭全体が星形になっていることが特徴です。
城壁から外に向かって突き出した角(稜堡)を設置することで、火砲による攻撃に対し高い防御力を発揮しました。このようなヴォーバンの築城方式は、世界各地の軍事建築に影響を与えました。日本でも、北海道函館市の「五稜郭」などに星形要塞の例が見られます。
ヴォーバンが17世紀後半から18世紀初頭に築いた、フランス国内の12の建造物群は『ヴォーバンによる要塞建築群』として世界遺産に登録されています。