解説
フタゴヤシの学名は"Lodoicea maldivica"といい、種小名を表す"maldivica"が「モルディブの」という意味です。セーシェル諸島よりも前にモルディブで見つかっており、そこから各地に広まったことから、このような学名がついたのだそうです。
世界遺産『メ渓谷自然保護区』は、プラスリン島の原生林にある自然保護区です。面積はわずか0.195㎢しかない小さな保護区ですが、この場所には世界で最も大きな種子をつけるフタゴヤシが多く生育しています。フタゴヤシの他にも5種のヤシ類の固有種が存在しており、原生的なヤシ林の景観や生態系が残っています。
フタゴヤシの種子はイギリスなどで媚薬として重宝され、大量採取によって数を減らしました。1996年に保護区に指定されましたが、現在もフタゴヤシの不法伐採などが問題となっています。