解説
世界遺産『ジャームのミナレットと考古遺跡群』は、12世紀にゴール朝のスルタンによって建立されたミナレットと、周辺の考古遺跡群からなります。
考古遺跡群には、ジャームのミナレットの近くにあるユダヤ人墓地が含まれています。11~12世紀頃のものと思われるヘブライ語の碑文が出土しており、この地にユダヤ人が定住していた可能性があるそうです。
ミナレットは高さ65mのレンガ造りで、一面にアラビア文字による緻密な装飾が施されています。インドで最も高いミナレットである、クトゥブ・ミナールの手本となったと言われています。
ふつうミナレットはモスクに付随して建設されますが、モスクは現存しておらず建造理由は明らかになっていません。ジャームの地は王たちの夏の離宮であったという説や、軍事要塞に囲まれた都市だったという説があるようです。