解説
イラン南東部に位置するルート砂漠は、世界で最も暑い場所の1つとして知られる自然遺産です。2005年に70.7℃の地表面温度を記録していましたが、近年の研究でさらに10℃高い、80.8℃が観測されたとのことです。
ルート砂漠は周囲を山々に囲まれており、温かい空気が閉じ込められるほか、一帯に広がる黒い玄武岩が熱を吸収するため、高温になるそうです。6月から10月にかけて吹く強風によって、ヤルダンと呼ばれる風食された特異な形状の岩石群が形成されました。また星形や直線型などさまざまな形の砂丘があり、「ネブカ」といわれる植物の周りにできる砂丘も特徴です。
酷暑のためほとんど生物は生息していませんが、過酷な環境に適応した動物や植物も存在しています。