解説
レンネル島は、太平洋戦争中に日本軍とアメリカ軍の戦場となりました。テガノ湖は両軍の基地として利用されましたが、戦後アメリカは飛行艇(PBYカタリナ)を本国へ持ち帰らず、湖に沈めました。一度は引き揚げが試みられたものの、エンジンの腐食が激しいことから放棄されました。
レンネル島は、環状のサンゴ礁が隆起して形成された島です。島東部の東レンネルには、島の総面積の約5分の1を占めるテガノ湖があり、淡水と海水が混ざった汽水湖特有の生態系を持っています。島を覆う密林には固有種の生物が多数生息し、特に鳥類にその例が多く見られます。
森林伐採が環境や生態系に悪影響を与え、海岸線の侵食などを引き起こしているとして、2013年以降危機遺産リストに記載されています。