解説
『リマの歴史地区』のボリバル広場に面する宗教裁判所博物館は、かつてカトリックの宗教裁判所(ラ・インキシシオン)でした。この場所では、インカ人の(キリスト教への)改宗や異端審問、拷問が行われ、多くの人が亡くなったといわれています。裁判所は現在博物館として使用されており、拷問の様子が蝋人形で再現されています。
インカ帝国を滅ぼしたフランシスコ・ピサロによって1535年に築かれたリマは、1542年にペルー副王領の首都となりました。南米各地で収集した財宝を運ぶ中継地として栄え、スペインの南米植民地支配の中心地として、いくつもの重要な建築物が築かれました。
ピサロの遺骨を納めているカテドラルや、南米の建築史上最高傑作とされるサン・フランシスコ修道院など当時の建物が現存しており、スペイン植民地時代の面影が残ります。