解説
ブラックフット族の伝説によれば、バイソンを見ようと崖下で待ち受けていたブラックフット族の若者がいました。しかし崖から飛び込んできたバイソンの群れの下敷きとなり、頭蓋骨が粉々に砕かれてしまったそうです。"Head-Smashed-In Buffalo Jump"の名称は、この出来事に由来します。
カナダ南西部、アルバータ州の平原にある5,000年以上前から先住民のブラックフット族がバッファローの追い込み猟を行っていた場所です。ブラックフット族は、高さ10~15mの断崖にバッファローの群を追い込んで飛び込ませ、崖下で槍や石斧を持って待つものがとどめをさしました。バッファローは食糧としてだけではなく、皮はテントや衣類、骨や角は生活用品に加工されました。
1938年からの発掘調査では、10m近くにわたって層をなすバッファローの骨や、解体に用いられた道具が出土しています。