解説
ポルトガルの首都リスボンから南西に約1,000km、大西洋上に浮かぶマデイラ島は、世界的に有名なサッカー選手であるクリスティアーノ・ロナウドの出身地です。
島には、氷河期以前の姿をとどめた照葉樹林が広がっています。照葉樹林はかつてヨーロッパに広く分布していましたが、氷河によって大半が失われました。森林は標高600~1,300mの山岳部にあり、島が形成された第三紀の植物分布を残した極めて貴重な地域です。
約270㎢に及ぶ自然保護区のうち、約150㎢が世界遺産に指定されており、カタツムリをはじめとした500種以上の無脊椎動物や76種の維管束植物など、島固有の動植物が多数生息・生育しています。