解説
スイスとフランスにまたがるレマン湖はフランス語由来の名称で、英語ではジュネーヴ湖と言います。ジュネーヴ湖を漢字で表記したものが「寿府湖」です。
レマン湖畔のうち、スイス側にあるラヴォー地域では古代ローマ時代からブドウ栽培が行われてきました。アルプス山脈を望むローザンヌからシヨン城まで約30㎞にわたるレマン湖北東側の斜面に、ブドウ畑段丘が続いています。
現在見られるような形の畑がつくられ始めたのは11世紀頃のことです。段々畑が増やされるとともに、盛んになったワイン作りのために湖畔が徐々に開発されていきました。その結果、急斜面のブドウ畑の間に民家やワイン工場が点在するという、独特の景観が作られました。