解説
バルバロス・ハイレッディンは、16世紀に地中海で活躍した海賊です。北アフリカ一帯の海を支配してヨーロッパの人々から恐れられ、赤ひげを意味する「バルバロス」と呼ばれました。兄弟ともに海賊として活動していましたが、アルジェにおいてスペインに対抗するため、オスマン帝国に帰属しました。
1529年にハイレッディンはスペイン軍を駆逐し、アルジェを征服・統治すると、オスマン帝国によって海軍提督に任命されました。
ハイレッディンは、海を見下ろすアルジェの丘の上に豪邸やモスクを建造しました。また、11世紀に建造されたアルカビール・モスクは、馬蹄型アーチの回廊に囲まれた中庭や、装飾が施されたミンバルが有名です。1660年に建設されたジェディッド・モスクのミナレットにはマグレブの伝統形式に則りランタン(角灯)が設けられています。