解説
平遥古城は上空から見ると亀のような形をしています。古城を囲む城壁には6つの城門があり、南北の城門はそれぞれ亀の頭と尾を象徴しています。
中国の山西省に位置する平遥の街は、紀元前9~前8世紀、周王朝の宣王の時代に築かれた要塞に起源をもちます。明代になると、洪武帝が石積みとレンガで強固な防壁を築き、城壁内部のレイアウトを変えて街を拡張しました。明代以降は華北地域の金融を支配した山西商人たちの拠点となり、清代にあたる19~20世紀にかけては中国全土の金融業の中心となりました。
平遥は全周約6.4㎞の城壁に囲まれており、6基の門と72の塔を備えています。約2.25㎢の城壁内には明代から清代にかけての街並が広がります。街路、役所、商店、民家などが往時の姿を留めており、4,000軒近い商店や住居や、大小100以上の通りなどが現存しています。