解説
「北京の中軸線」は、北京の旧市街にある鐘鼓楼から景山公園、故宮、天安門などを経て、永定門までを南北に貫いています。中軸線には、歴代皇帝の宮殿であった「北京の故宮」のほか、明・清代の皇帝が祭祀を行った『天壇:北京の皇帝祭壇』といった単体で登録されている世界遺産も含まれています。また、『京杭大運河』の構成資産である「通恵河」にかかる万寧橋も存在します。
中軸線は全長7.8キロ、建設は13世紀の元代に始まり、明・清代に改良・拡張が進められました。中国古代の技術書「考工記」に記された理想的首都の概念を反映したもので、対称的で均衡のとれた都市構造は、社会に秩序と調和をもたらすことを意図しています。