解説
ローマ帝国は、領土としたヨーロッパの各地域に栗を持ち込み、栽培していました。ラス・メドゥラスでは、栗は主に炭鉱労働者の食料として栽培されていたと考えられています。現在でも、栗の木は採掘場やその周辺に多く自生しており、採掘場の景観の一部を形成しています。
ラス・メドゥラスはスペイン北西部の山岳地帯にあるローマ帝国時代の金の採掘場跡です。1世紀、この地域の金鉱脈の開発に着手したローマ帝国は、水路を整備し各地から引いてきた水をダムに溜め、その後水路に水を一気に流し込んで、山を崩していく方法で金を採掘していました。ローマ帝国は2世紀にわたって金鉱脈を開発しましたが、次第に金は枯渇し、荒廃した景観が残されました。