解説
聖山アトスへの猫の入山は、修道院に侵入するネズミを駆除するために許可されたといわれています。現在、聖山アトスには多くの猫が住み、厳しい戒律の下で暮らす修道士たちにとっての癒やしにもなっているそうです。
ギリシャのアクティ半島に位置する標高約2,000mの『聖山アトス』は、1,000年以上の歴史を誇るギリシャ正教の聖地です。20の修道院があり、現在も1,000人以上の修道士が修道生活を送っています。陸路が封鎖されているため、船以外でのアクセスはできません。女人禁制であることに加え、グレゴリウス暦ではなくユリウス暦を使用している点も大きな特徴です。
聖山アトスはひとつの共同体として885年にビザンツ帝国から自治権を与えられて以来、現在もギリシャ共和国から自治が認められています。また、修道院を取り囲む森には手つかずの自然が残されており、複合遺産として世界遺産に登録されています。