解説
ダホメ王国の歴代の王を象徴するシンボルは、旗や絵画に描かれ、王とシンボルの動物が融合した半獣半人の像も作られました。ゾウ以外にも、サイやサメ、パイナップルなどが王のシンボルとして使われました。
『アボメーの王宮群』は、17世紀初頭から20世紀初頭まで約300年間栄えたダホメ王国の王宮跡です。ダホメ王国はアフリカ西海岸で強大な勢力を誇り、西欧諸国に奴隷を売る奴隷貿易で富を得ました。
この世界遺産は歴代の王が建てた10の宮殿跡で構成され、そのうちゲゾー王とグレレ王の宮殿が、現在は歴史博物館として公開されています。
また、王宮の壁にはレリーフが刻まれており、女性戦士だけで構成された軍団が、国の軍事力の一翼を担っていたことが判明しています。この軍団は映画『ブラックパンサー』に登場する女性戦士軍団など、数々の小説や映画のモデルにもなっています。