解説
通常、サイは「塩なめ場」と呼ばれる場所で鉱泉の水を飲んだり、鉱石を舐めたりして塩分を補給します。しかし、ジャワサイの生息地にはそのような場所がほとんどなく、代わりに海水を飲むことで塩分を摂取していると考えられています。この行動は、ジャワサイのほか、スマトラサイにも見られます。
インドネシア共和国のジャワ島西端に位置する『ウジュン・クロン国立公園』は、ウジュン・クロン半島とスンダ海峡に浮かぶ島々からなる自然遺産です。スンダ海峡にあるクラカタウ火山は、1883年の大噴火によって島の形が大きく変化し、地質学的にも重要な研究対象となっています。
この国立公園には、ジャワサイのほか、ジャワリーフモンキーなど、貴重な動植物が生息しています。ジャワサイはかつてスマトラ島やベトナムにも生息していましたが、現在はウジュン・クロン国立公園に残る約70頭が最後の野生の生き残りであるとされ、積極的な保護活動が行われています。