解説
白神山地のある地域は、新生代第四紀更新世(今から約258万年前)まで一部が海域にありましたが、その後、年間約1.3mmという日本列島のなかでも極めて速い速度の隆起が始まり山地になりました。現在でもその隆起が続いています。またこの地域は、崩れやすい地層のうえに日本有数の多雪地帯のため、隆起に伴って地滑りが引き起こされます。こうした何万年にもわたる隆起と崩壊の繰り返しが独特な地形を生み出しました。
白神山地はブナをはじめとする落葉樹に覆われた原生林で、この一帯が氷河に覆われなかったために、ブナの原生林が残りました。豊かな自然では天然記念物のニホンカモシカやクマゲラなど多くの動植物を見ることができます。