解説
785年に建設された大モスクのメスキータ(スペイン語で「モスクの意味」)内部には、1,000本以上の円柱が立ち並び「円柱の森」と呼ばれていました。しかし、キリスト教徒によるレコンキスタ(国土回復運動)終了後の1523年に、キリスト教の大聖堂に改築されて、円柱も856本にまで減少しました。その姿を見たスペイン王カルロス1世は「どこにでもある建物のために、この世で唯一のものを壊してしまった」と嘆いたそうです。
コルドバは8世紀にイスラム教徒に征服された後、13世紀にレコンキスタによって再びキリスト教徒の手に戻りました。お互いが他宗教に対して比較的寛容であったため、イスラム教とキリスト教の文化が色濃く残っています。