解説
『アヴィニョンの歴史地区』にあるサン・ベネゼ橋=写真=は、フランスの民謡「アヴィニョンの橋の上で」の中で「アヴィニョン橋」として歌われ、日本でも有名です。かつては22のアーチが連なる橋上にサン・ニコラ礼拝堂が建つ立派なものでしたが、ローヌ川の度重なる氾濫により、現在は4つのアーチと小礼拝堂しか残っていません。
ローマ帝国時代に植民都市だったアヴィニョンは、14世紀に教皇庁がこの地に移されたことによって飛躍的に発展しました。フランス国王の圧力によって69年間教皇庁が置かれたこの時代は、「教皇のバビロン捕囚」とも呼ばれています。この時代に作られた、自由と芸術を重んじる街の雰囲気は、現在でも夏の演劇祭などに受け継がれています。