解説
11世紀に創建されたペチェルスカヤ大修道院の地下には、約1.5kmの通路でつながった独居房があり、神と向かい合うために人生の大半をここで過ごした修道士たちは、命を落とすとそのまま埋葬されました。埋葬された遺体は腐らずにミイラ化し、現在でも多くの修道士たちが当時の服装のまま眠っています。
ウクライナの首都キエフにある聖ソフィア聖堂とペチェルスカヤ大修道院は、9~13世紀にキリスト教圏の東端で栄えたキエフ大公国(キエフ・ルーシ)の興亡の歴史を今に伝える遺構です。聖ソフィア聖堂=写真=は、13の美しい葱坊主形のドームをもち、「ロシア聖堂の母」とも呼ばれています。この聖堂には、中世ロシアで最初の図書館が作られていました。
(写真:キエフの聖ソフィア聖堂/撮影:iStockphoto)