解説
『カトマンズの谷』は、直径20kmほどの小さな谷間にあるカトマンズとパタン(ラリトプル)=写真=、バドガオン(バクタプル)という3つの古都で構成されています。近年、この地に農村から人々が流れ込み、かつての稲田がコンクリートとレンガの家々に変えられて景観が損なわれたため、2003から2007年にかけて危機遺産リストに記載されていました。また2015年の大地震で旧市街も甚大な被害を受けましたが、適切な復興計画が建てられているため危機遺産リスト入りはしていません。
3つの古都は、それぞれ3つの王国の都でした。18世紀にグルカ王国によって3王国が滅ぼされた後も、それぞれ特色のある古都として残りました。またインドプレートとユーラシアプレートの接する場所にあるため、何度も地震の被害にあい、街も再建されてきました。現在残っているのは、15世紀以降に建てられたものです。