解説
アンデス山脈の裾野、標高4,000mを超える高所に広がるポトシの市街=写真=は、1545年に世界最大級の銀鉱脈が発見されたのをきっかけに急速に発展し、鉱山は「セロ・リコ(富の山)」と呼ばれました。水銀を用いた効率的な銀の製錬法である「アマルガム法」が用いられ、17世紀半ばまでの約100年間で世界の銀産出量の約半分がこの地で産出されました。
銀鉱山によって爆発的に発展したポトシでは人口も急増し、17世紀前半には当時のヨーロッパ主要都市よりも多い16万人にも達していました。その繁栄を今に伝える王立造幣局や、スペインのバロック様式と先住民の文化が融合したメスティソ様式のラ・コンパニーア教会堂の鐘楼などが残されています。