解説
オウロ・プレトは、ブラジルの首都ブラジリアの南東約700kmにあります。17世紀末に金の鉱脈が発見されると、ゴールドラッシュが起こり、多くの都市が築かれました。それらの都市の中心として18世紀初頭に築かれたのがオウロ・プレトです。18世紀の一時期には世界の金の約60%が産出されました。この地で初めて産出した金の原石が黒く変色していたため、「黒い金(オウロ・プレト)」と呼ばれるようになりました。
街には豊かな経済力を背景に数々の教会堂が築かれました。ノッサ・セニョーラ・ド・ピラール教会堂=写真=は、ハンセン病で手足を失いながらも亡くなるまで彫刻制作を続けたバロック彫刻家アレイジャジーニョの傑作で、400kgもの黄金が使用されていると考えられています。