解説
ウルル山と、「たくさんの頭」の意味をもつカタ・ジュタは、オーストラリアの先住民アボリジニによって聖なる場所と考えられてきました。アボリジニの神話によると、これらの岩山には「夢の時代」に世界を創り上げた「偉大な祖先」の魂が眠っているとされています。アボリジニは、文字をもたない民族であったため、岩壁に絵を刻み、神話や伝承、狩猟方法などを伝えました。最古の岩壁画は約1万年前に描かれたと考えられています。
こうしたウルル山は、オーストラリア西部にあるマウント・オーガスタに次いで、世界で2番目の大きさを誇る一枚岩です。この辺りがまだ海底だった約6億年前に、造山活動と地殻変動によって海底の地面が地表へと盛り上がってできました。その後、風や雨によって削られて、今のような形になりました。