解説
美しい白大理石に宝石などで装飾がなされたタージ・マハルは、まるで宮殿のように見えますが、宮殿ではありません。ムガール帝国の皇帝シャー・ジャハーンが若くして亡くなった妃のムムターズ・マハルのために築いた霊廟(お墓)です。「世界でもっとも美しいお墓」とも言われています。
妻を亡くしたシャー・ジャハーン帝は、世界各地から白大理石や宝石などの素材や職人を集め、約20年をかけて世界で最も美しい霊廟をつくり上げました。そして、川を挟んだ対岸に、タージ・マハルと一対となる自分の黒い霊廟と作り上げようと計画していましたが、息子に皇帝の座を奪われてしまい、そのまま幽閉されてしまいました。亡くなるまでの7年間、彼は囚われていたの城の窓からムムターズ・マハルの眠る霊廟を眺めて過ごしたといいます。