解説
中国の四川省にある7つの自然保護区と9つの風景保存区が、ジャイアントパンダ保護区群として世界遺産に登録されています。これらの保護区には、野生のパンダの全部の数の約30%にあたる、約500頭のジャイアントパンダが生息しています。そのほか、「小さなパンダ」という意味の名前をもつレッサーパンダや、ユキヒョウ、ウンピョウなども見ることができる自然豊かな場所です。
かわいらしい仕草と、白と黒の色合いで世界でも人気のジャイアントパンダは、地元の猟師が持っていた毛皮を見たフランス人宣教師が、19世紀半ばに世界に紹介しました。たちまちジャイアントパンダは人気となり、毛皮をとるために密猟が行われ、数が減ってしまいました。それに加えて、ジャイアントパンダが暮らす森が開発によって小さくなったために、ジャイアントパンダは絶滅が心配されるようになりました。現在は絶滅危惧種に指定されて、大切に守られており、少しずつ数も増えてきています。