解説
ジャワ島中部にある『ボロブドゥールの仏教寺院群』は、8~9世紀頃に築かれた仏教遺跡です。自然の丘に土を乗せ、その上に岩や石などを積み上げて作られました。世界最大規模の仏教建造物ですが、内部が自然の丘のため、中に入ることができません。
建造物全体で仏教の3つの世界を表しています。一番下が「欲界」と呼ばれる人間のいる世界です。その上が「色界」と呼ばれる神と人間が触れ合う世界です。そして一番上が「無色界」と呼ばれる神の世界です。下から登ることで悟りに達することができます。
遺跡は回廊のようになっており、時計回りに遺跡を回りながら上に登っていくことができます。回廊にはストゥーパと呼ばれる鈴のような形をした仏塔や仏像が並んでいます。そして壁面には、ブッダの生誕や悟り、説教などを描いた1,300面ものレリーフ(浮き彫り)があり、ブッダの一生や教えを伝えています。
インドネシアは、今はイスラム教徒が多い国ですが、仏教遺跡のボロブドゥールの遺跡も大切に守られています。