解説
中国の西部のチベット自治区中央にあるラサは、数々の僧院や宮殿が点在するチベット仏教の聖地です。ポタラ宮=写真=は、最高指導者ダライ・ラマが住む宮殿で、チベットの文化を象徴する建物です。
「ダライ・ラマ」というのは、チベット仏教の最も上位の僧が受け継ぐ名称で、現在のダライ・ラマは「ダライ・ラマ14世」です。1951年にチベットが中国に併合されて以来、ダライ・ラマ14世はインドに亡命し、インドでチベット臨時政府を開いています。
オーストリアの登山家ハインリッヒ・ハラーは、第二次世界大戦の時、ヒマラヤ最高峰を目指した登山の後にパキスタンでつかまってしまいます。その後、脱出して山を越えチベットに逃げ込みました。そこで出会ったのが幼い少年であったダライ・ラマ14世です。ダライ・ラマ14世の個人教師をつとめた、チベットでの7年間を書いた自伝が『チベットでの七年』です。ダライ・ラマ14世との交流だけでなく、当時のチベットの人々の様子を知ることができます。映画にもなっているので映画も観てみてください。