解説
イタリア共和国の首都ローマの市内にあるヴァティカン市国は、人口約800人の世界で一番小さな独立国です。日本の東京の真ん中、皇居の辺りに別の国があるようなイメージです。ローマ市内にありますが、ちゃんとした独立国なので、ヴァティカン市国のサン・ピエトロ大聖堂=写真=やシスティーナ礼拝堂に入るためには、パスポートのチェックや荷物のチェックもあります。国全体が世界遺産に登録されているのはヴァティカン市国だけです。
ヴァティカン市国は、国の面積は世界で一番小さいですが、世界中のキリスト教カトリックの頂点にたつ、キリスト教徒にとって一番大切な場所のひとつです。イエス・キリストの弟子の一人である聖ペテロの墓がこの地にあると伝えられ、サン・ピエトロ大聖堂がつくられました。サン・ピエトロとは「聖ペテロ」という意味です。国家元首は、ローマ教皇が務めます。現在のローマ教皇はアルゼンチン出身の教皇フランシスコ。第266代の教皇なので、とても長い歴史があることがわかります。