解説
コスタリカ南部のディキスデルタに位置する4つの考古遺跡からは、西暦500年から1500年頃の先コロンブス期(コロンブスが新大陸を発見する前の時代)の社会や経済、政治の様子が伝わってきます。この地域では、首長たちが力関係に応じて異なる集落を作り上げていました。コスタリカの考古遺跡の多くは、長い歴史の中で略奪されてしまっていますが、この遺跡は土に埋もれていたため被害にあいませんでした。
この遺跡で有名なのは「ディキスの石球」と呼ばれる石球が多く見つかっていることです。ディキスの石球は、コンピューターで測ったかのように完璧な球形をしていると考えられています。こうした石球は何の目的でどのように作られたのか謎のままです。星座を表しているのではないかとも言われていますが、石球の中に黄金が隠されているのではないかと割られたり、表面が削られているものもあり、わかっていません。