解説
『フォントネーのシトー会修道院』は、ワインが有名なブルゴーニュ地方の静かな森の中にあります。修道院もとても静かな雰囲気で穏やかな気持ちになります。
フォントネーの修道院は、1118年にシトー会の修道院として作られました。シトー会とは、キリスト教カトリックの修道会で、キリスト教の教えを厳しく守り、特にまじめな労働と学問を大切にしていました。また、他のキリスト教の教会などにあるように、豪華なステンドグラスや彫刻、美しい美術品などを通してキリスト教の教えを伝えることを禁止していました。そのため、フォントネーの修道院には豪華なステンドグラスや美術品はなく、とても質素なつくりをしています。唯一あるのが、聖母マリアの像です。これは、あまりに厳しい修道生活の中で、修道士たちがせめて聖母マリアの姿を心の支えにしたいと願い出て置かれたものです。
フォントネーの修道院はフランス革命の時代には製紙工場として使われるなど大きく痛んでいましたが、現在は修復されています。