解説
アイルランドの南西沖12kmの海上に浮かぶスケリッグ諸島に、スケリッグ・マイケル島はあります。この絶海の孤島に残る修道院跡は、中世の7世紀頃に作られた石積みの修道院=写真=で、ヨーロッパに今も残されている中で一番古いものだと考えられています。
スケリッグ・マイケルとはアイルランド語で「ミカエルの岩」という意味です。フランスの世界遺産モン・サン・ミシェル(聖ミカエルの山)と同じく、大天使ミカエルを守護聖人としています。初期のキリスト教の修道士たちは石を積み重ねた小屋で暮らしながら修道生活を送っていました。その後、厳しい自然環境やヴァイキングなどの襲撃に耐えながら10~11世紀頃に教会が大きくなり、大天使ミカエルをまつる聖堂が築かれました。
スケリッグ・マイケルは、映画『スター・ウォーズ フォースの覚醒』のラストシーンで主人公が訪れ、伝説のジェダイ(騎士)であるルーク・スカイウォーカーと出会う舞台として撮影に使われました。