解説
ロンドンには、世界遺産が2つあります。そのうちの1つ『ロンドン塔』は、イングランド(ロンドンのある英国の地域)を征服してノルマン朝をひらいたノルマンディー公ウィリアム(ノルマンディーは現在のフランス北西部の地域)が11世紀につくった要塞です。
1078年から約10年かけて作られたロンドン塔は、「ホワイト・タワー」と呼ばれて17世紀頃まで歴代の王が住んでいました。ロンドン塔の周りには、壁やお堀、天文台、造幣局などが作られ、身分の高い政治犯を収容する牢獄としても使われました。ロンドン塔には王妃アン・ブーリンやエリザベス1世、イングランド史上初めての女王ジェーン・グレイなども幽閉されていました。
またロンドン塔には羽の一部を切られたカラスが飼われています。これは「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、英国王室は滅亡する」という占いのためです。レイヴンマスターと呼ばれる王国衛士が飼育係をつとめています。