解説
アメリカ西海岸最北部のオリンピック半島にあるオリンピック国立公園は、太平洋沖を流れる冷たいカリフォルニア海流から流れ込む湿った空気がオリンパス山にぶつかり、年間約3500mmもの雨を降らせる多雨地域です。年間平均降雨量は北国本土最大で、雨の多いシアトルの約4倍近いです。
奈良県とほぼ同じ面積のオリンピック国立公園には、世界でも珍しい針葉樹の温帯雨林(レインフォレスト)が広がります。針葉樹の樹皮からは着生植物が垂れ下がり、シダ類や地衣類が地を覆う姿は、独特な景観を作り上げています。また氷河の侵食によって造られた山岳地帯や太平洋に面した海岸地帯など、多様な自然を見ることができます。