解説
「ハ・ロン」とは、「空飛ぶ龍が降り立った場所」という意味です。かつて外敵に悩まされていたこの地に、山から龍が降り立って敵を打ち破った際、岩が砕けて奇岩の点在するハ・ロン湾ができたという伝説が残っています。大小約3000もの奇岩や島々には、「魔法使い」「カメ」「シャモ」といった風変わりな名前のものもあります。
約11万5000年前の氷河期に中国南西部の石灰岩台地が沈み、海上に残った部分が風化して、現在のような奇岩が海から突き出した景観ができあがりました。鍾乳石や石筍などの見られる、洞窟の島もあります。現在は農地開拓や石炭発掘による水質悪化、観光客の増加による環境・生態系の破壊など、多くの問題を抱えています。