解説
巨大なモアイ像で有名なラパ・ニュイ国立公園は、復活祭(イースター)の日にオランダ人探検家によって発見されたため、イースター島という名前でも知られています。ラパ・ニュイでは6世紀ごろから長耳族によってモアイ像が作られはじめました。最初は5~7mほどでしたが、短耳族が移住してくると10mを超える巨大なモアイ像も作られるようになり、最大のものでは20mを超えるモアイ像もあります。
長耳族と短耳族は協力しながら巨大なモアイ像を建設していましたが、16世紀ごろの人口の増加や環境の悪化で食糧難になると、長耳族と短耳族の間で争いが起こり、互いに相手のモアイ像を倒しあう「フリ・モアイ」が行われました。そうして多くのモアイ像が倒され、さらに18世紀になるとモアイ像を信仰する貴族階級からマケマケ神を信仰する戦士階級に権力がうつったため、モアイ像は作られなくなりました。
現在、ラパ・ニュイ国立公園には887体のモアイ像が残されています。