解説
「メテオラ」とは、ギリシャ語で「中空に浮く」という意味です。ギリシャ北西部にあるピンドス山脈のふもとに広がるテッサリア平原のメテオラは、高さ20~400メートルにもおよぶ尖塔状の岩塊と、岩山の上に築かれたギリシャ正教の修道院が立ち並ぶ場所。景観を表した言葉が、そのまま地名となりました。
世俗の生活を断ち、神への祈りと瞑想に没頭することを願ったギリシャ正教の修道士たちが、11世紀頃に住み始め、14世紀頃から岩山の上に修道院を築きました。最盛期には24棟の修道院がありましたが、現在活動しているのは6つのみです。自然景観と修道院が評価され、複合遺産に登録されています。