解説
1790年にフランスの鉱物学者ドロミウが現在のドロミテ山塊付近で発見した岩石が、彼の名前をとって「ドロミア(ドロマイト)」と命名されました。そこから19世紀半ばに山々がドロマイトのアルプスを意味する「アルピ・ドロミティケ」と呼ばれるようになり、後に現在の「ドロミティ(英語でドロミテ)」となりました。
イタリアのチロル地方から東アルプスに広がるドロミテ山塊は、2009年に世界で最も世界遺産の多いイタリアで2件目の自然遺産として登録されました。18の峰を持つ山岳群で、岩肌の剥き出した険しい断崖や狭く深い峡谷などが特徴である一方、モミやアカマツなどの針葉樹の森や美しい田園風景など、多様な自然が人々を惹きつけ、有名なリゾート地となっています。