解説
トンブクトゥは、13世紀にマリ帝国の下で金や岩塩の交易地として栄え、15世紀中頃にはソンガイ帝国の下でイスラム教の都市として発展しました。多くのモスクやマドラサ(イスラム教の教育施設)が作られ、アフリカ大陸最初の大学といわれるサンコーレ・モスク=写真=では、最盛期には2万5000人もの学生が学んでいました。
2012年の世界遺産委員会の最中にイスラム武装勢力の一派がトンブクトゥの霊廟などを破壊したため、危機遺産リストに記載されると同時に、イスラム武装勢力に対する非難声明も出されました。サンコーレ・モスクなどに残されていた貴重な古文書や写本は、イスラム武装勢力からのトンブクトゥ解放後、無事が確認されています。